■ 宣戦布告 ■



あれは、そう…ケロロが軍曹に昇進したばかりの頃。




軍の食堂で突然、甲高い声に呼び止められた。
振り向くと、新兵らしき尻尾付きが、俺を睨んでいる。
「僕は軍曹さんが大好きですぅっ!
 この気持ちは誰にも負けません!」
呆気にとられ、思わず隣にいたゼロロと目を見交わす。

――誰だ?
――さぁ…

「誰だか知らんが、そんなことは本人に言え」

それ以外になんと言えば良かったのか。
尻尾付きは不満げに鼻を鳴らし、クルリと背を向けると足早に食堂を出て行った。
「今のは、なんだったんだ?」
「さぁ…」

尻尾付きが出て行った方角を呆然と見つめたまま、俺はつぶやいた。
「…と、いうか」
「なぜ、アイツは俺に言うんだ?」


「…さぁね」
「僕に聞かれても困るよ」
そう答えた後、ゼロロは小さくため息をついた。






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「さぁね」と誤魔化してはいるけど、ドロロはもちろん理由に心当たりがあるってことで。
困るのは、馬に蹴られたら困る、とそういうことね。
こんなうっすらしたギロケロが好きだーっ!(特濃も嫌いじゃないけどさ〜(笑))
ギロケロにタマケロは必要な要素ですな。

この後、ドロロもケロロが好きだとカミングアウトしても素敵だと思います。