■ 尻尾にまつわるエトセトラ2 ■ | ||
「こらケロロ、動くなよ」 「だってー、くすぐったいんだもん」 |
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近づいてはいけないと、きつく大人達に止められていた廃工場。 かつて宇宙ペンキを生産していたその場所は、ケロロとギロロにとって、恰好の遊び場以外の何物でもなかった。 十分に気をつけていたつもりだったが、気がつくといつの間にかケロロのしっぽにべったりと赤いペンキがこびりついていたのだった。 湿らせた布で拭いても、汚れは広がるばかりでちっとも消えてくれない。 なのに、日はどんどんと傾いていく。 焦るあまり、つい、ギロロの手に力がこもった。 「イテ!ギロロのへたくそ!!」 「取れないんだから仕方ないだろ」 少しだけ力を弱めれば、ケロロがまたくすくすと笑い出した。 |
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----------------------------------------------------------------------------- 90000カウントを踏まれた凪様よりリクエスト「ケロロのしっぽの汚れを必死に拭くギロロ(二人ともちび)」 さすがですよ。姐さん。 とてもじゃないけど思いつきませんよ。エロいなー。 私の妄想爆発。 もちろん、こんなところじゃ終りません。 以下、(本編よりはるかに長い)おまけをどうぞ。 ↓↓ |
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「もう取れた?」 「…まだ」 「なんかヒリヒリしてきたんだけどー」 ギロロは黙々とケロロのしっぽを拭き続けていた。 日は既に沈んでいる。 すぐに、それこそしっぽの汚れなど気がつかないほど暗くなってしまうだろう。 「ねぇ…もう、しっぽ取っちゃおうか?」 |
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「うん…え?」 ギロロは手を止め、顔を上げた。 「だからー、汚れが取れないなら、しっぽを取っちゃおうっつーの。ギロロ、手伝ってよ」 「と、取るってどうやって!?」 目を白黒させるギロロを見て、ケロロはニヤリと笑った。 |
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「ギロロもうわさくらい聞いたことあるデショ。 子供でも、『ヤル』としっぽ取れちゃうんだって」 「やる…」 「ギロロ、まさか意味わかんないの?」 「バッ、馬鹿にすんなよ。知ってるさ!」 「じゃあ手伝ってよ。ね?」 そう言って、ケロロはギロロの方に向き直り、目を閉じた。 |
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そのポーズの意味するところは――。 ギロロの心臓がドキンと鳴った。 「お前、本気かよ…」 ギロロの問いに、無言でケロロがうなずく。 「よ、よし…」 |
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ゆっくりと、ギロロの唇がケロロに近づく。 二人の間の距離が、早鐘を打つ胸の鼓動が聞こえてしまうほどになった。 そのとき。 ドンッ! |
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「うぁっ!?」 突然の強い力に押されて、ギロロは後ろにひっくり返った。 「やっぱダメだよ、ギロロ」 言いながら、ケロロはパッパとお尻のホコリを払って立ち上がった。 |
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「だって、二人同時に取れちゃったら、バレちゃうかもしれねーじゃん」 笑顔で言われて、そこでやっとギロロはケロロに突き飛ばされたのだと認識した。 「この汚れはさ、お前んちで絵の具で遊んでたことにしようぜ?」 な?と、手を差し出すケロロに、ギロロは怒ることも出来ず、笑うことも出来ず。 …ただ呆然とそれに掴まって立ち上がった。 |
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ただケロロにからかわれたのだ、とギロロが思い当たったのは。 その夜、父親と兄の両方からしこたま怒られ、半泣きで布団にもぐりこんだ、その後だった。 |
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--------------------------------------------------------------------- ヤルとしっぽがとれる、は都市伝説。 または、カエル腐界(一部)での一般常識(笑)。 妄想ばっかり燃え上がっちゃって、思うように書けなかったー。(TДT) 文章難しい!!! ケロロはギロロをからかうだけのつもりだったんだけど、予想外にギロロが拒否らなかったもんだから、内心ドッキドキっす。 思わず突き飛ばしちゃった…なので実はケロロの負け(笑) 凪様、キリ番報告&リクエストありがとうございました。 このイラストとSS?は凪様に限りお持ち帰り可です。 妄想は、これだけではとどまりませんでした。 しっぽにまつわる〜は3部作になります。(爆) |
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