■ あの頃の君に おまけ ■










その光景を目撃してしまって。
ボクは、誰かを責めずにはいられなかった。









「これは一体どういうことなんですかぁ!!知ってたんだろゴラァ!」

半ばやけくそ気味に胸ぐらをつかんで揺さぶると、クルルは嫌そうに顔をしかめた。

「クッ…知らねーよ」

「嘘ですぅ!曹長さんは軍曹さんの居場所を知ってて伍長さんにだけ教えたんですぅ!」
「知らねっつってんだろが」

言葉と同時に、クルルの右手がタママの頬を打つ。
パン!と、乾いた音がラボに響いた。


頬を叩かれたことよりも、その音の大きさに驚いて、タママはクルルから手を離した。

決して強く打たれた訳ではない。

しかし、みるみるうちにタママの大きな瞳には涙があふれ、ボロボロと大粒の涙がこぼれた。

「曹長さん、ヒドイですぅ。親父にもぶたれたことないのにぃ…」





「だから、探すなって言ったろ」




座り込んだボクの頭上から聞こえた声が妙に優しくて、それが軍曹さんのものでないのが悲しくて。

ボクは、いつまでも泣き続けた。

頬ではないどこかが痛くてしょうがなかった。














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クルタマも嫌いじゃないぜ?的な。
ストレートにクルルがタママを好きなんでもイイんだけど、ギロロかケロロを好きとかでも、それはそれで萌えるなぁ。片思い同士。
クルルはタママに同病相憐れむような、同属嫌悪のような、複雑な気持ちを持っているのも良いと思います!!