■ 泣き虫 ■


「やめてよケロロく〜ん」
いつもの空き地に、ゼロロの涙声が響く。
「なんだゼロロ、こんなのが嫌いなのかよ〜。うりうり〜」
丸々と太った宇宙ミミズをつまんだケロロが、ゼロロを追い掛け回していた。


「嫌だよ〜!!」
「おい、ケロロ!」

とうとう泣き出してしまったゼロロが空き地を飛び出すのと、ギロロが止めに入ったのは、ほぼ同時だった。

「あ、ギロロ」
「いい加減にしろよ。
 やりすぎだぞ」




ギロロが注意すると、ケロロは悪びれもせず、

「へへっ。
 だってさー、ゼロロすぐ泣くんだもん。
 面白くって」

と言って、宇宙ミミズをポイと投捨てた。


――泣くのが、面白い?


「俺は――」












涙なんか、見たくない











誰の涙も、見たくない






ましてや、お前が泣いてるところなんか





絶対に




もう二度と











「俺は、嫌だ…」












泣かせない。






























「…などと思っていた頃もあったな」













自分の隣で寝るケロロの頬に残る涙の跡。
その背に手を当てて、ギロロは自嘲気味に笑った。







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今となっては泣(鳴)かせまくってるのは自分だっちゅーことで、ひとつよろしく。
手を当ててるのが背中じゃなくてお尻に見えるのは気のせい。

ギロロがひどいのはゆみやさんの影響だな。間違いないな。責任とって!

…BGMに古い魔法少女系のアニソンを聞いていたら、ケロロが可哀想になってきた。
(嬉し楽しな恋と真逆だから)
つかまえろYourハピネス!