■ marguerite ■


「何で庇ったでありますか」
ギロロが立てるようになるまで見舞いにも来なかったケロロが、こちらを振り向きもせず咎める。

「部下が上官を守るのは当然だろう?」
感謝しろとは言わないが、それについてギロロが責められる所以はない。

「頼んでない」
「お前が頼まなくても、軍の決まりで――」
「今度やったら、絶交だからな!」

部下が重傷を負うのは、隊長の立場としてはあまり芳しくないことではある。
しかし。

「何を馬鹿な」

――長を失って隊が機能しなくなる方が、よっぽど拙いだろうが

そんな簡単なことすら判らないとでも言うのか、とギロロが口を開きかけたとき。

「次にまた我輩を庇って死にそうになんかなりやがったら、
 二度と戦場に立てなくしてやるであります…!」


















そんな簡単なことも判らなくなるほど、ギロロが大事だと。
もう二度とこんな思いはしたくないと。
ケロロの目からボロボロと流れる大粒の涙が、物騒な台詞の裏側を、その本音を物語っていた。

「…ふん、二度もこんなヘマはせん」

どーだかね、と憎まれ口を叩いて、ケロロは腕で顔を擦り立ち上がった。





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またケロロを泣かせてしまった。
でも、こーゆー涙は嫌いじゃないからいいやー。
なんとなく友情風味。
ケロロの方は違うかもしれないけど。いや、ギロロもかなー。
好きな人の為なら命もかけられるのがギロロだと思うのですよ。(そしてそんなギロロが好き←私が)
それを「隊長だから」と言っちゃうところがズルイ。「隊長」は建前。「幼馴染」は丁度良い隠れ蓑。そうじゃないでしょ、ちゃんと自分の気持ちと向き合ってー!!
…自分の腐った妄想に対して怒る私。痛々しい…。

マーガレットの花言葉は「心に秘めた愛」「真実の友情」。あら素敵。
しかし、マーガレットとは葉っぱの形が全然違う!!!
う、宇宙マーガレットってことで…。