■ A life less ordinary 2 ■





「掃除機が重くて腕が痛いであります」
「僕に任せるですぅ」

「洗剤で手がカサカサするであります」
「拙者にお任せあれ!」

「物干しが高すぎて手が届かないであります」
「クック〜ッ。俺様に任せなぁ」





「いや〜、みんな助かるであります」



「ゲロ☆ゲロリ」



「おい、貴様ら!!」


「ケロロを甘やかしてどうする!!」






「職場に女性がいると華やかで良いものでござるな」

「はいですぅ」

「お前ら・・・」
「いや〜、極楽v極楽v」
ケロロがズズとカップからコーヒーを啜ったその時。


「ちょっとあんたイイご身分じゃないの」
背後から、夏美の(恐ろしい)声が聞こえた。

「ゲロッ!夏美殿、いつの間にお帰りに…?」

「皆に家事させてアンタは何してんのかしら?」

「ちょっ、夏美殿!ふみぐりはヤミテーっ!」
「ボ〜ケ〜ガ〜エ〜ル〜」
「ゲローッ!!」

「待て、夏美!!」


「ゲロ?」
「ぎ、ギロロ!?」
夏美があわてて足を退かすと、ギロロはよろよろと立ち上がった。
「元はケロロとはいえ、女に暴力を振るうのは良くない」

「自分が一番甘やかしてんじゃねぇかぁ?クックックーッ」

「・・・それに、ケロロは病気かもしれんしな」
「病気?」
(クルルを無視した)ギロロの言葉に、夏美が一瞬怯む。


「病気とも限らないんじゃないかな」
突然、会話に入ってくる冬樹。
「あれ?冬樹、いつの間に…」
「図書館で調べてみたんだけどね。魚には、オスがメスに性転換したりするものもいるらしいよ。最近では、カエルの奇形も多いらしいし・・・」
「性転換!?」
「しかし、ケロンでそんな事例は聞いたことござらんよ」
「俺がとっくり診てやろうかぁ。クックックーッ」
「病気だったら困るじゃない。アンタ一度ちゃんと調べてもらいなさいよ」
「それはそうだね、軍曹、その方がいいよ」
「でも、クルル先輩が診て何かわかるんですかねぇ」
「確かに」
「でもまぁ何もしないよりは――」
「別に」
ぽつりとケロロがつぶやく。

「え?」


「痛くも痒くもないし、我輩、このままでイイであります」
「しかし、ケロロ――」

「この姿は隊長に相応しくないでありますか?タママ二等」
「えっ?そ、そんなことはないですぅ」
「では、何か不利益はあるかな?ドロロ兵長」
「や、何も無いでござるが・・・」
「では、何も問題ないのではないかな?クルル曹長」
「クックー。そうとも言えるなぁ」

ケロロは、皆の答えに満足そうにうなずいた。

「はい、じゃま、そーゆーことで」


(こんな楽な立場、簡単にやめられないであります!!)






続く





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ちやほやされて、すっかり女の子であることが気に入ってしまったらしいケロロ。
ところが。
まぁそうは問屋が卸さないわけで。

今回は次回へのつなぎ部分なので、ちょっと面白くなかったかも。
ケロロを庇って夏美に踏みつけられるギロロが描きたかった!の回。(笑)

次は展開ありでいきたいと思います。
次回は、腐ったおまけを色々つけたいと思ってます。思ってます。思ってます。